病院内・事業所内保育所の運営委託 タスク・フォース

病院内保育とは?設置条件や一般的な保育施設との違い・導入するメリットを解説

病院内保育所とは、病院で働く医師や看護師、その他の医療従事者のために設けられた保育施設です。一般的な保育園とは異なり、病院の敷地内や近隣に設置されることが多く、24時間対応の施設も存在します。

本記事では、病院内保育所の特徴や設置基準、一般的な保育施設との違いについて詳しく紹介します。また、病院内保育所の導入を検討している方へ向けて、具体的な導入の流れも解説しているので、ぜひ最後までお読みください。

なお、病院内保育所の開設にあたって、「必要な行政手続きがわからない」「採用や運用に関する知見がない」などの理由でお悩みの方は、タスク・フォースへの依頼がおすすめです。タスク・フォースは、約120園の保育所運営実績があり、開設手続きのサポートから運営委託まで、幅広いサービスを提供しています。

病院内保育所の開設・運営にあたり困りごとがある方は、ぜひ一度以下のリンクからご相談ください。 

病院内保育所とは

病院内保育所とは、病院に勤務している職員のために設置された保育施設です。

病院内保育所は、職場に隣接した保育所を設けることで、従業員が安心して働ける環境を整えるのが目的。医師や看護師などの医療従事者は、夜勤や早朝勤務などが多く、通常の保育施設では対応しきれません。一方、病院内保育所は、通常の保育園よりも柔軟な開所時間が設定されているため、医療従事者の変則的な勤務時間に対応できます。

病院内保育所は、医療従事者が仕事と育児を両立するために重要な施設といえるでしょう。

病院内保育所と一般的な保育施設の違い

病院内保育所は、医療従事者に向けた保育施設のため、一般的な保育施設と異なる点が複数存在します。病院内保育所と一般的な保育施設の違いは以下の2点です。

  • 夜勤対応の園もある
  • 登園・降園時間にバラつきがある

順番に解説します。

夜勤対応の園もある

病院内保育施設の大きな特徴の1つに、医療従事者の夜勤に対応した保育体制を持つ施設が多い点が挙げられます。

一般的な保育施設では、開所時間が朝7時〜夕方18時頃までである場合が多く、夜間保育には対応していない施設がほとんどです。一方、病院内保育所は、夜勤や早朝勤務をする医療従事者のために、夜間保育や、24時間体制で保育サービスを提供する施設が多く存在します。

実際、日本医療労働組合連合会の調査によると、夜間保育を実施している施設は、全体の37.0%、24時間保育を実施している施設は、全体の24.0%とされており、一般的な保育園と比較して多くの施設で長時間保育が行われています。

夜勤や早朝勤務など、一般的な保育施設では対応できない時間に対応できる点は、病院で働く親にとって欠かせないサービスです。

登園・降園時間にバラつきがある

登園・降園時間にバラつきがある点も、病院内保育所と一般的な保育施設の違いの1つです。一般的な保育施設では、登園や降園の時間がある程度固定されています。一方、病院内保育所では医療従事者の勤務形態に合わせて、登園・降園の時間に柔軟に対応可能です。

親の勤務形態に合わせて登園・降園するため、登園・降園時間にバラツキが生じます。一般的な保育施設と異なり、勤務形態に合わせて子どもを預けられる点は、医療従事者が仕事と育児を両立するために大切です。

病院内保育所の設置基準

病院内保育所を設置するためには、いくつかの基準を満たすことが必要です。病院内保育所の設置基準の例は以下のとおりです。

職員の配置基準・乳児(0歳児): 約3人に対して1人の職員・満1歳~満3歳未満: 約6人に対して1人の職員・満3歳~満4歳未満: 約20人に対して1人の職員・満4歳以上: 約30人に対して1人の職員
設備の基準・保育室の他、調理室、便所があること。・保育室の面積は、概ね乳幼児1人当たり1.65㎡以上であること・保育室は、採光及び換気が確保されていること・便所には手洗設備が設けられているとともに、保育室及び調理室と区画されており、かつ子どもが安全に使用できるものであること。・便所の数はおおむね幼児20人につき1以上であること。
建物の基準2階以上に設置する場合は、転落事故を防止するための設備、二方向避難経路が必要など

職員や設備、施設の基準の他にも、児童福祉法や地域ごとの条例に従う必要があります。病院の規模や、予定している定員数にあった設置基準を事前に確認することが大切です。

病院内保育所を導入するメリット

病院内保育所の導入は、子どもをもつ医療従事者はもちろん、病院全体にもメリットがあります。病院内保育所を導入することで期待できる主なメリットは、次の3つです。

  • 離職率の低下につながる
  • 従業員の業務効率が向上する
  • 採用率が向上する

順番に見ていきましょう。

離職率の低下につながる

病院内保育所を導入するメリットの1つは、医療従事者の離職率を下げられる点です。特に、育児中の職員にとって、保育施設の有無は職場を選ぶ際の重要なポイント。職場内や、近くに保育所がない場合、子育てを優先するために職場を変えなければならないケースも多く見られます。

病院内保育所があれば、職場を変える必要もなく、安心して仕事と育児の両立が可能です。また、勤務中も子どもの近くで確認できるため、夜勤などが多い医療従事者にとって、職場に保育所があることは安心材料になります。

病院内保育所を導入し、安心して子どもを預けられる環境を整えることで、離職率の低下につながるでしょう。

従業員の業務効率が向上する

従業員の業務効率向上も、病院内保育所を導入するメリットの1つです。職場から離れた保育所に子どもを預ける場合、送迎時間がかかるだけでなく、登園・降園時間に合わせて勤務時間を調整しなければなりません。

一方、職場内に保育所があることで、子どもの送迎時間やストレスが軽減され、業務時間を確保できます。また、子どもの発熱時などの対応もすぐにでき、安心して仕事ができるため、業務効率が向上します。

さらに、病院内保育所では夜勤対応や、シフトに合わせて子どもを預けることも可能です。急なシフト変更などにも対応できるため、病院全体の業務効率の向上にも貢献できます。

採用率が向上する

病院内保育所の導入は、採用率の向上も期待できます。医療業界では、さまざまな職種で人手不足が深刻です。また、結婚や出産に伴い離職してしまう従業員も多く、育児中の従業員のサポートが採用の鍵となっています。

病院内保育所を設置することで、育児中の求職者からの応募が見込め、保育所の無い病院との差別化が可能です。特に、夜勤や早朝勤務の多い医師や看護師にとっては、安心して仕事のできる病院内保育所は大きなアピールポイントとなります。

病院内保育所を設置することで、優秀な人材を確保し、病院全体のサービス向上が期待できるでしょう。

病院内保育所を設置する際の注意点

病院内保育所を設置する際の注意点は以下の2点です。

  • 人材確保が難しい
  • 助成金の受け取りに制限がある

病院内保育所の導入によるメリットを得るためには、事前に注意点や課題を理解しておくことが大切です。順番に見ていきましょう。

人材確保が難しい

病院内保育所を設置する際に、最も注意しなければならないのが、人材確保の難しさです。現在、保育士業界全体で人手不足が深刻になっています。特に、病院内保育所は、夜間保育や24時間対応が必要な場合が多く、一般的な保育施設と比較して、より人材確保の難易度は上がっています。

また、定員数が少ない病院内保育所では、保育スタッフ一人ひとりの役割が大きいです。そのため、さまざまなケースに対応できる経験豊富な保育士の採用が必要になります。

夜勤やシフト勤務は保育士から敬遠される傾向が強く、人材を確保するためには、職場環境や待遇の改善、福利厚生の充実が求められます。また、地方自治体や保育士派遣サービスの活用による人材確保も有効な手段です。

助成金の受け取りに制限がある

病院内保育所の設置には、国や自治体から助成金を受けられる場合があり、保育所の開設・運営に大きな助けとなります。ただし、助成金の受け取りにはいくつか制限があるので注意が必要です。

特に、注意が必要なのは「二重助成」に該当してしまうことです。病院内保育所に関する助成金には大きく分けて2つの助成金があります。1つは、人件費や運営にかかる経費を補助するための運営費補助金。もう1つは、保育所の施設整備にかかる費用を補助するための整備費助成金です。

二重助成とは、運営費や整備費など1つの経費に対して複数の助成金を受け取ることを指します。そのため、複数の助成金を申請する際には、それぞれの助成金の使用目的が重複していないか、常に確認しなければなりません。

病院内保育所を導入する流れを6段階で解説

病院内保育所を導入するためには、以下の6つの手順で進めていきます。

  1. 従業員ニーズの把握
  2. 設置場所の決定
  3. 設備や基準の確認と予算決め
  4. 採用と運用体制の構築
  5. 申請手続き
  6. 開園準備・開園

順番に確認していきましょう。

従業員ニーズの把握

病院内保育所を導入するための最初のステップは、従業員ニーズの把握です。病院職員が、実際にどの程度保育所を必要としていて、どのような保育所を望んでいるかを明確にすると、適切な計画を立てられます。

具体的には、アンケート調査や個別でのヒアリングを実施します。調査を通し、希望する開所時間や、およその希望人数、24時間対応の必要性を明確にすることが大切です。

設置場所の決定

従業員ニーズの把握の次のステップは、保育所を設置する場所の決定です。保育所の設置場所には、病院の敷地内や隣接する施設が候補となります。

設置場所を決める際には、以下の点に注意が必要です。

  • 職員が通勤・退勤時に立ち寄りやすい場所
  • 病院内に設置する場合、病院の運営に支障をきたさない場所

また、利用者数に対して保育所の広さや安全性の基準を満たせる場所かの確認も重要です。

設備や基準の確認と予算決め

保育所の設置場所が決定したら、設備や基準の確認を行い、予算を決定します。病院内保育所は、子どもの人数や年齢に応じて、保育スタッフの人数や施設の広さなどの基準を満たさなければなりません。

基準を満たすための費用を見積もり、予算を決定します。国や自治体の助成金を利用できる場合もあるため、活用を検討することも大切です。

採用と運用体制の構築

予算を決定した後、保育スタッフを採用し、病院内保育所を運営するための体制を構築します。スタッフの採用時には、24時間対応や夜勤対応が必要な保育所の場合、柔軟にシフトを組める人材が求められます。

また、病院内保育所は、一般的な保育施設と異なる点が多いです。そのため、採用後には研修を実施し、病院内保育所の特性や運営方針を共有しましょう。

申請手続き

病院内保育所の設置には、自治体や関連機関への申請手続きが求められます。また、助成金を活用する場合には、必要な書類を準備して提出します。

申請手続きにはさまざまな書類が必要であり、時間がかかる場合があるため、スケジュールに余裕を持って手続きを進めることが大切です。

開園準備・開園

最後のステップは、保育所開園に向けた準備を行います。設備や備品の設置、スタッフの研修、運営マニュアルを作成し、開園に向けた体制を整えます。

また、事前に保育所を利用する従業員、保護者に向けた説明会を開催し、利用方法やルールを共有することも大切です。

病院内保育所の開設・運営は委託がおすすめ

病院内保育所とは、病院職員のための保育施設です。病院内保育所を導入することで、離職率の低下や、採用率の向上など多くのメリットが期待できます。ただし、病院内保育所を開設・運営には、さまざまな施設基準の理解や、各種申請など多くの負担が生じます。

そこで、病院内保育所の開設・運営には委託サービスの利用がおすすめです。タスク・フォースでは、約120園を超える保育所運営実績があり、各病院の特性にあったサービスを提供できます。

タスク・フォースの保育委託事業について詳しく知りたい方は、以下のリンクからお気軽にご相談ください。

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